こんにちは!院長です^^
第7回のテーマは【犬猫の血尿は病気⁉】です。
飼っているワンちゃんネコちゃんにこんなことはありませんか?
👨「〇〇ちゃんが最近血尿しているし、なんだか何回もおしっこに行ってるけど出てない気がするなぁ。けど元気や食欲はあるしそのままにしてて大丈夫なのかな?」
そのパターン「膀胱結石症」かもしれません。(もちろん他の疾患の可能性もありますので、必ず獣医師の診察を受けてくださいね)
膀胱結石症は膀胱内に何らかの原因で結石ができてしまい膀胱炎を引き起こしてしまう病気です。
膀胱内に結石ができてしまう原因は、食事のアンバランスや飲水量、ストレス、細菌感染、肝機能の低下、体質などさまざまな原因が考えられます。犬猫の尿路結石のほとんどはストラバイトかシュウ酸カルシウムが主成分の結石です。
自宅のワンちゃんねこちゃんに以下の症状が見られた場合は膀胱結石症の可能性があります。
・頻尿(おしっこがでないのに度々排尿ポーズをしている)
・血尿
・排尿できない(尿道に結石が詰まった場合)
結石の数が多くなる、大きくなるにつれて症状は持続的になります。
(下図はレントゲンに写る膀胱結石と、実際に摘出した結石。このワンちゃんは内科治療で症状が良くなることはありませんでした。)
もしも上記のような症状がある場合はどうすれば良いのでしょうか?
まずは動物病院で尿検査、エコー検査、レントゲン検査等で調べてもらいましょう。膀胱結石症と診断されたらパターンによって内科治療か外科治療かが分かれます。
治療パターンは様々で一概にこの治療をするとは言い切れませんので、必ず主治医の指示に従ってください。独自の判断で治療内容を変更してしまうのは悪手になることもあります。
早期解決を望まれる飼い主様が「先生さっさと手術で取っちゃってよ」と仰るのですが、仮に結石を除去しても結石が形成された状況が改善されない場合は確実に再発してしまいますので必ずその後の管理をしていかなければなしません。
膀胱結石を発症してしまった場合は、飼い主様は以下の点に注意していく必要があります。
・主治医が指定した食事やサプリメントを続ける
・指定されたシリーズの食事にウェットフードがあるのならばなるべくウェットフードを与える(ウェットフードのほうが尿量が増えて結石成分の排泄が促進されるため)
・家の中で排尿しない場合は散歩に連れ出すなどして排尿回数を増やす
今まで通りの飼育環境、食事内容ではほぼ確実に再発しますので必ず獣医師の指示に従ってください。
また、膀胱結石が尿道に詰まってしまい全く排尿することができない場合は緊急手術が必要になることがあります。おしっこが全く出ていない場合は急いで動物病院を受診してください。
(下図は膀胱結石が尿道に詰まってしまった猫のレントゲンと実際にとれた結石の一部)
次回第8回はペットが異物を飲み込むとどうなるの?です。お楽しみに^^
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