こんにちは!院長です^^
今回のテーマは【犬・猫のうんちの様子がおかしい】です。
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健康的なうんちのチェック項目
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うんちの様子がおかしいときの原因と対処法
ワンちゃん、ネコちゃんのうんちに異変が起きた場合には注意が必要です。
犬猫の1日の排便回数
おおよその目安ですが、1日に1~3回程度が一般的な排便回数でしょう。
仔犬や仔猫は体重当たりの食事量が多いので排便を1日に5~6回程度することもあります。
犬猫の消化能力やドックフードによって便の色調、量、臭い、硬さなどは異なりますので一つの目安としてください。
健康的なうんちのチェックポイント
自宅のワンちゃんネコちゃんの便から以下の情報が簡単に分かりますので確認してください。
- うんちの量が多くないか(しっかり吸収されているかどうか)
例えば「うちの〇〇ちゃんは大きくて立派なうんちをたくさんするんで健康的ですよね」というのはあまり正しくありません。
うんちは腸で吸収できなかった残りカスですので、食事量に対してうんちの量が多いということは吸収率が低いということです。
フードを変更すると便の量が増えてしまう場合は、体質に合っておらず吸収率が低下している可能性があります。
- うんちの臭いがきつくないか(異常な発酵が起きていないかどうか)
おならを頻繁にしたりうんちの臭いがきつかったりする場合は、体調の変化などで異常発酵を起こしていることも考えられます。
フードを変えた場合に臭いがきついのであれば体質に合っていないのかもしれません。
- うんちの形がしっかりしているか(便の水分量が増加していないかどうか)
正常なうんちは形があり、手でつかんでも形が崩れない程度の硬さがあります。
拾い上げたときにペットシーツや地面にうんちの跡がほぼ残らない状態が目安ですので、地面にうんちが付いてしまう場合は軟便(下痢便)と判断してください。
- 排便回数が異常に増えていないか
排便回数が増えるということは体が腸内容物の排泄を促している証拠です。
うんちの量が多かったり水分量が多かったりしていると思われますので、なんらかの異常が起きていると思われます。
もしも上記のチェック項目が普段と比べて悪化している場合は、なんらかの異常が起きていると判断して良いでしょう。
うんちの異常が起こる主な原因
- ストレス
ペットホテルに預けたり旅行に連れて行ったりなどでストレスがかかってしまい、胃腸に刺激が加わって下痢をしてしまいます。
- 食事の変化
フードが体質に合っていないと消化率が低下したり、異常発酵が起きて下痢になります。
- 寄生虫感染
特にジアルジアやクリプトコッカスなどの原虫は仔犬仔猫で慢性的な下痢を引き起こします。
寄生虫は母親から母子感染したりその他の環境中から感染したりと様々な感染経路があり、人間にも移ってしまう寄生虫もいますので下痢便の扱いには十分注意してください。
- ウイルス感染
パルボウイルスやコロナウイルスなどが下痢を引き起こす原因となります。
幼若な、もしくは高齢な犬猫は体力がありませんので下痢がひどいと衰弱してしまう場合もあります。
- 腫瘍や慢性腸症
高齢になるとなんらかの病気にかかることもあります。
中でも腸にできる腫瘍や、慢性腸症などの病気は下痢止めに反応しない持続的な下痢を引き起こします。
高齢で2~3週間以上ずっと下痢が続く場合は注意が必要です。
- アレルギー
食事アレルギーの場合は皮膚の痒みが主に起こりますが、便の異常もしばしば起こります。
排便回数の増加や慢性軟便などが主に起こります。
下痢の時の対処法
若いワンちゃんネコちゃんで元気も食欲もある場合は、自宅で少し様子を見る余裕があるかもしれません。
しかし幼若な、もしくは高齢なワンちゃんネコちゃんは体力がありませんので下痢がひどいと衰弱してしまう場合もあります。
明確な基準はありませんが、以下は動物病院を受診する一つの目安として参考にしてみてください。
- 血便、粘液状の便、泥状の便がでている
- 1日に何度も何度も下痢便を繰り返している
- 長期間にわたり下痢便が続いている
- 元気食欲が低下している
動物病院を受診した際に受ける処置を簡単にご紹介します。
- 点滴、注射を打ってもらう
特に元気食欲が低下していたり、脱水が起こりそうな危険がある場合は点滴や注射をすることがあります。
- 食事を変更する
下痢をした場合には消化の良いフードや、繊維質の多いフードなどに変更することで改善が期待できます。
普段の食事量の5~8割程度に減らすことでお腹への負担も軽減されるでしょう。
- 内服を与える
下痢止めや整腸剤を基本的に使用しますが、寄生虫やアレルギーが原因の場合は対処法が異なりますので注意が必要です。
自己判断でヒト用の下痢止めを使用したり、ペットショップで購入した下痢止めを使用するのは控えましょう。
お薬を使用する場合は動物病院で診察を受けて適切なお薬の処方を受けてください。
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