こんにちは!院長です^^
第11回のテーマは【犬が急に立てなくなりました!!】です。
ワンちゃんを飼っている方で、今まさにこんな状況の方はいらっしゃいませんか?
👴「〇〇ちゃんが今朝から急に立てなくなってしまった。なんだか抱きかかえようとすると痛そうに叫ぶしどうしたんかのぉ」
そのパターンは「椎間板ヘルニア」かもしれません。(もちろん他の疾患の可能性もありますので、必ず獣医師の診察を受けてくださいね)
椎間板ヘルニアは老化、身体に強い力が加わる、激しい運動、遺伝などが原因で椎間板が変性して突出し、脊髄を圧迫することで起こる病気です。 頚部、胸部、腰部どこにでも発症の可能性があり、痛みや麻痺といった神経症状が生じます。
ミニチュアダックスがかかりやすい病気ですが、中高齢の犬であれば犬種関係なく発症することがあります。
自宅のワンちゃんに以下の症状が見られた場合は椎間板ヘルニアの可能性があります。
・歩いたり走ったりしたがらない
・抱きかかえたり触ると痛がる
・足がマヒしたように動かせない
・排尿がうまくできない
椎間板ヘルニアは程度によって症状や治療方法が異なります。基本的に軽度であれば内科治療、重度であれば外科治療を施すことになります。
中高齢の犬で椎間板ヘルニアグレード1は日常の診察で良く遭遇します。飼い主の方は症状について「抱きかかえる際に脇を触ると痛がる」とか「なにも触ってないのに突然泣き叫ぶ」と表現されるパターンが多いです。
もしも上記のような症状がある場合はどうすれば良いのでしょうか?
まずは動物病院で身体検査やレントゲン検査(場合によってはMRI検査)等で調べてもらいましょう。椎間板ヘルニアと診断されたらグレードによって内科治療か外科治療かが分かれます。
どのような治療をするのでしょうか。
・症状が軽い場合
①消炎鎮痛剤を内服する
②走ったり飛び跳ねたりできないように自宅で管理体制を整えてもらう
③再発を繰り返す場合はサプリメントを検討する
意外と②が重要な要素になりますので、飼い主様が自宅のケージで飛び跳ねないように柵を工夫したりする必要があります。(そうすることで治りが早まります)
・症状が重たい場合
①上記のような内科治療を行う
②脊髄の圧迫を解消する目的で手術をする
手術後も自宅でのケアや内服が必要となるケースが多いので注意が必要です。
グレード1~2のような軽度の場合は予後が良いことが多いのですが、グレード3~5のような重症の場合は歩行機能が正常に戻らないケースもみられます。
特に今回の題名のように急に立てなくなった場合には、迷わずすぐに動物病院を受診することを勧めます。
次回第12回はペットのおしっこの量が増えた⁉です。お楽しみに^^
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