犬猫の糖尿病の治療内容と費用はどうなってるの?

内分泌疾患

こんにちは!院長です^^

第11回のテーマは【糖尿病の治療内容と費用はどうなってるの?】です。

この記事で分かること
  • 糖尿病はどんな病気か
  • 糖尿病の治療内容
  • 糖尿病患者が当院で実際にいくら費用がかかっているのか

ワンちゃんネコちゃんを飼っている方で、こんな状況の方はいらっしゃいませんか?

👨「〇〇ちゃんのおしっこの量が最近多い気がするなぁ。水を飲む量もずいぶん増えたしなんかおかしいとは思うけど元気も食欲もいつも通りだし…。」

そのパターンは「糖尿病」かもしれません。(もちろん他の疾患の可能性もありますので、必ず獣医師の診察を受けてくださいね)

糖尿病とはどんな病気か

糖尿病は、血糖値をコントロールするホルモンの“インスリン”の分泌量が減ったり、分泌する細胞が減ってしまうことで血糖値(ブドウ糖濃度)が高い状態が続く病気のことです。

通常、血液中の糖はインスリンにより細胞内に取り込まれ、各臓器を動かすエネルギーとして働きます。

しかし、糖を取り込むことができないと、血液中の糖の濃度は増え、逆に細胞は糖(栄養)不足という状況になります。

その結果食べても痩せてしまい、細胞内に取り込めずに血液中に残っている糖は尿に混ざって排泄されてしまします。

犬猫の糖尿病の主な症状

  • 飲水量が増える
  • 尿量が増える
  • 元気食欲はあるが体重が減る
  • 犬の場合は眼が白くなる(白内障になる)
  • 猫の場合は後ろ足が立ちにくくなる(末しょう神経障害)

 

糖尿病の治療内容

  • インスリン注射を1日に1~2回打ってあげる
  • 食事をなるべく獣医師が指定した糖尿病用の療法食に変更する

基本的にはこの2点だけです。

ただし、血糖値の安定を図るために少なくとも1カ月に1度は通院するケースが多いのではないかと思います。血糖値が安定せず通院回数が多くなる子もいますので、多い場合には週に1度通院してもらうことも珍しくありません。

最近では『フリースタイルリブレ』という機械を使って血糖値管理ができるようになりました。

横腹付近にセンサーを装着して読み取り機をかざすだけで血糖値が簡単に分かります。

当院では血糖値管理が不良の症例や、糖尿病の治療をこれから始める際に使用しています。

糖尿病治療にかかる費用

では実際に当院に通院している糖尿病患者にかかっている費用をご紹介します。

  • ケース1 犬(8kg)

糖尿病と分かってインスリン量を決定するまでにかかる費用と通院回数

  1. 通院回数  1か月間で4回
  2. 治療費用  48950円

血糖値が安定して通院頻度が落ち着いた後の費用と通院回数

  1. 通院頻度  1.5回/月
  2. 治療費用  1通院当たりの平均金額9240円
  • ケース2 猫(5kg)

糖尿病と分かってインスリン量を決定するまでにかかる費用と通院回数

  1. 通院回数  1か月間で2回(通院が難しいので5日間入院しました)
  2. 治療費用  68214円

血糖値が安定して通院頻度が落ち着いた後の費用と通院回数

  1. 通院頻度  1回/月
  2. 治療費用  1通院当たりの平均金額14128円

最後に

猫の場合はインスリン分泌が再開して注射が必要なくなるケースがたまにありますが、犬猫の糖尿病は基本的には永続的なインスリン注射が必要になる病気です。

毎日の注射や定期的な通院で多くの労力と費用が掛かってしまいますが、安定すれば普通の子たちと同じような生活が遅れますので頑張ってあげてくださいね。

 

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