こんにちは!院長です^^
今回のテーマは【犬猫の皮下点滴の方法】です。
-
皮下点滴をする前の準備方法
-
犬猫に皮下点滴する際の手順
-
うまく点滴ができない場合のワンポイントアドバイス
今日から皮下点滴の達人になりましょう。
皮下点滴をする前の準備
- 動物病院で処方された点滴道具一式を接続する
点滴パック、輸液ライン、翼状針の3点が必要になります。
3つの器具をそれぞれ接続してください。この際、接続する部分をべたべた触ると汚染されますので直接手で触れたりしないように注意してください。
- 輸液ラインに点滴液を満たす
接続した後にそのまますぐに使用することはできません。
輸液ラインから針の先まで点滴液で満たしてあげる必要があります。
- まずは点滴パックを高いところに吊るしてください
- クレンメ(緑色の部分)を操作して点滴液が流れないように閉めてください
- 点滴筒を強くつまんで離し点滴筒に半分程度点滴液を満たします
- クレンメを開いて翼状針の先から点滴液が出てくるように液で満たしてください
皮下点滴の手順
- 動物の首~背中部分を消毒する
皮下点滴で翼状針を刺す部位は「首~背中の間付近」ですので、刺そうとする部位をアルコール等で消毒しましょう。
- 消毒した部分の皮膚を引っ張る
翼状針を刺す箇所の皮膚を逆の手でつまみ上げてください。
そうすることで皮膚と皮下に翼状針を刺すスペースができますので針を入れやすくなります。
- つまみ上げてできたスペースに翼状針を刺す
先ほどの手順でできたスペースに向けて翼状針を斜め45度程度を意識して刺してください。
恐る恐る刺すと動物が怖がったり痛がったりしますので、一思いにㇷ゚スっと刺してください。
- 刺さった翼状針をテープで固定してクレンメを開ける
翼状針が抜けないようにテープで固定してください。
クレンメを開くと点滴筒にポタポタと点滴が落ちますのでそれを確認してください。
あとは規定量の点滴液がなくなるまで数分程度待ちます。
- クレンメを閉めて翼状針を抜く
点滴が終了しましたらクレンメを閉めて点滴筒に点滴液がポタポタ落ちるのが止まるのを確認してください。
止まっているのを確認したら、翼状針を引っ張って抜いてあげてください。翼状針を抜く際も一思いにスッと抜いてあげると動物は痛がりません。
抜いた後は翼状針にキャップをつけて次回まで保管してください。
うまく点滴できない場合のアドバイス
- 動物が動いてしまって上手に刺せない
動物を保定する人、翼状針を刺す人みたいに2人で役割分担して作業してください。
おやつで気をそらしたりしてあげても良いかもしれません。
作業する飼い主の方が緊張したり怖がっていると動物にも伝播してしまいますので、なるべくリラックスして作業することも非常に大切です。
- クレンメを開いても点滴液が落ちてこない
翼状針の角度や動物の皮膚の厚さなどによって翼状針の先が皮下にうまく入っていない可能性がありますので、翼状針を抜いてもう一度刺し直すのを勧めます。
- 点滴を開始したら点滴液が背中から漏れてくる
翼状針が皮膚を貫通してしまっているかもしれませんので、翼状針を抜いてもう一度刺し直すのを勧めます。
コメント