こんにちは!院長です^^
第4回のテーマは【犬の外耳炎の治療内容と費用はどうなってるの?】です。
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外耳炎はどんな病気か
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外耳炎の治療内容
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外耳炎患者が当院で実際にいくら費用がかかっているのか
皆さんの飼っているワンちゃんで何度も耳が痒くなってしまったり、動物病院で外耳炎だと言われた方はいらっしゃいませんか?
この記事ではそんな外耳炎について解説します。
外耳炎はどんな病気か
犬の耳は、外耳、中耳、内耳に分かれており、外耳で炎症が起こった状態を外耳炎といいます。
外耳とは、耳介(耳たぶ)とその根元から鼓膜まで続く道(外耳道)のことを指します。
外耳炎はどんな症状か
- 耳を後ろ足で頻繁に搔いている
- 頭をよく振る
- 耳付近を床などにこすりつける
- 耳介(耳たぶ)が赤くなっている
- 耳の中が耳垢で汚れている
- 耳から変なにおいがする
これらが代表的な外耳炎の症状です。
明らかに行動の頻度や執拗さが増しているなど、いつもの様子と比較して観察することが異変に早く気付くポイントかもしれません。
外耳炎がひどい場合は、耳を触ると怒って噛みついてきたりする場合もあります。
外耳炎の主な原因
- アトピー性皮膚炎
若いころから何度も外耳炎を繰り返している場合は、アトピー性皮膚炎が原因のことが多いです。
スキンケアによる保湿や、かゆみ止めを常に投薬することで管理できる場合が多いです。
- ミミダニなどの寄生虫
- 草木の種などの異物
ある日急に耳を痒がり出した場合は上記の二つの可能性があります。
散歩から帰るとずっと耳を掻いて止まらないというパターンは異物が耳に入っているのかもしれません。
- 腫瘍病変の存在
今まで外耳炎になったことのない高齢犬が急に外耳炎になった場合は、耳の中の腫瘍病変が考えられます。
外耳炎の治療方法
- 耳道洗浄
まず耳の中が耳垢で汚れている場合は、耳の中を洗浄する必要があります。
耳道洗浄液を耳の中に注入して耳垢を除去することでお薬が効きやすくなりますので、耳垢で汚れている場合は必ず耳道洗浄を行います。
- 点耳薬の注入
耳の中にかゆみや赤みを改善してくれるお薬を注入していきます。
最近は持効型の点耳薬(1週間、1カ月間持続して効いてくれるお薬)がありますので、動物病院で入れてしまえば自宅で耳に薬を入れなくても良くなりました。
- 寄生虫駆除剤
ミミダニがいる場合は寄生虫駆除剤を使用します。
背中につけるタイプのお薬を使用する、駆虫剤を混ぜた点耳薬を耳に入れることで簡単に駆除することができます。
- 外耳道切開
耳の中に腫瘍がある場合は外科手術で取り除くことが必要です。
外耳炎治療にかかる費用
では当院で外耳炎治療にいくら費用がかかるかご紹介します。
- ケース1 犬(アトピーによる外耳炎)
- 診察料 660円
- 耳道洗浄、持効型点耳薬 7700円
- ケース2 犬(ミミダニ症による外耳炎)
- 診察料 660円
- 耳道洗浄 1650円
- 寄生虫駆除剤使用(レボリューション) 2200円
- 点耳薬処方 1650円
- お薬処方料 330円
- ケース3 犬(慢性外耳炎を内服で治療中)
- 診察料 660円
- 耳道洗浄 1650円
- かゆみ止め(アポキル) 5775円
- お薬処方料 330円
最後に
ミミダニや異物による外耳炎であれば短期で治療が終わりますが、アトピーで外耳炎を繰り返す場合は長期にわたる治療が必要になります。
継続的にお薬を使ってあげることで痒みから解放してあげられますので、参考にしていただければ幸いです。
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