こんにちは!院長です^^
今回のテーマは【仔猫を保護する際の注意点】です。
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仔猫を保護する際に注意すべきこと
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仔猫の育て方
仔猫を保護する前に
『仔猫を連れて行ったら動物病院や動物愛護センターが保護してくれる』わけではありません。
仔猫を保護した時点で責任は保護した人に発生しますので『かわいそうだから飼えないけど助けたい』『飼うわけではないので治療費は払えない』『連れて行けばなんとかしてくれるだろう』という拾い方は無責任な保護になりかねません。
少なくとも動物病院は営利目的の企業ですので無料で治療したり保護したりはしてくれないと思ったほうが良いでしょう。
- 里親募集で新しい飼い主を募る
- 新しい飼い主が見つかるまでは自分で世話をする
- 保護活動をしている団体(個人)に相談する
- 新しい飼い主が見つからない場合は自分で飼う
こういったことは必ず考えたうえで保護することを強く勧めます。
保護した後にするべきこと
上記を踏まえたうえで、仔猫を保護した場合はまずどうするべきでしょうか。
まずは健康面のチェックのために動物病院を受診することを勧めます。
仔猫を保護された方に対して当院では以下のような対応をします。
- 身体検査をして『痩せていないか』『目ヤニや鼻水がひどくないか』などを確認する
- 寄生虫駆除をする(主にネクスガードキャットコンボを使用)
- 痩せたり脱水している場合は点滴処置
- 必要に応じて内服、目薬、食事やミルクを処方
おおよそこの流れになります。
寄生虫駆除剤(ネクスガードキャットコンボ)
仔猫が自力でフードを食べてくれる場合は良いのですが、ミルクを与えなければならないくらい小さかったり弱って食べない場合は介助しなくてはなりません。
仔猫への食事はどうすれば良いか
- 生後20~25日齢くらいまではミルクを与える
おおよそこれくらいの日齢まではミルクを与えなければなりません。
特に生後7日程度までは5~10mL程度しか飲めないので2~3時間に一度ミルク与える必要がある。
20~30mL程度飲めるようになれば3~4時間おきなどすこし間隔をあけられるようになります。
仔猫用ミルク、ミルクシェーカー、給餌シリンジ
※これくらいの日齢の仔猫は自分で排泄できないので本来は母猫が股間を舐めて排泄を促します。
ミルクを与えるたびに股間をぬるま湯で濡らしたティッシュで優しくトントンしてあげてください。
- 生後25~90日齢は缶詰や十分ふやかしたフードを1日3~4回与える
生後20日程度になれば乳歯が生えて柔らかいものなら食べられるようになりますので、給餌目安量に沿って缶詰などを1日3~4回に分けて与えてください。ミルクでふやかすのも良いでしょう。
この頃になるとだんだんと仔猫らしい活発な動きも見せるようになります。
仔猫用のフードと缶詰
- 生後90日齢以降はふやかし具合を徐々に軽くして1日2~3回の食事にしていく
90日齢程度になってくると軽くふやかしたフードでも食べられるようになってきます。
150日齢程度にもなればふやかさず、1日2回の食事で大丈夫でしょう。
新しい飼い主の見つけ方
- 知人や友人に聞いてみる
周りの人に猫を飼いたがっている人がいないか聞いてみましょう。
- SNSで呼びかける
SNSに猫の情報を載せることで新しい飼い主が見つかるかもしれません。
- 保護猫団体などに相談する
保護猫団体に相談してみると保護してくれるかもしれません。
しかし保護団体は抱えている猫が多く飽和しがちなので必ず引き取ってくれるわけではありませんので注意が必要です。
- かかりつけの動物病院などでポスターを掲示してもらう
普段お世話になっている動物病院があればポスター掲示に協力してくれるかもしれません。
犬猫を飼っている人しか来ない場所なので譲渡先が見つかりやすいでしょう。
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